FAMILY FEELINGS

瞬時に消費される情報、断片化されたイメージ、そして視覚の非物質化が支配する時代。いま静かに求められているのは、時を超えて残るもの、確かな実体と重み、深みを備えたものを、もう一度見つけることです。確かな拠り所を求めるこの感覚こそ、LARDINIの思索を形づくる哲学的な原点です。

この共通の原点から、二つの異なる物語が生まれます。その一つが、LARDINIファミリーの中心から生まれたコンセプチュアルな写真作品『FAMILY FEELINGS』です。家族にとって親密な意味を持つ品々や静かな気配は、プライベートな領域を越え、誰もが共有できる普遍的な感情の言語へと変わっていきます。

一枚一枚の写真が、親しみや自らのルーツに対する深い感覚を呼び覚まします。個人の記憶はやがて、誰かと分かち合う帰属意識の体験へと広がっていきます。

FAMILY FEELINGS

それと呼応するように、2026-27年秋冬コレクション『LE ORIGINI』が形づくられます。ここでは、記憶が確かな重みと質感を伴って現れます。身体を包み込むウール、温かなフランネル、そしてサルトリアの仕立てが、守られているという感覚と、時を超えて続くつながりを呼び起こします。過去は、現在を確かな意識とともに生きるための揺るぎない礎となり、アイデンティティは、いつでも帰ることのできる場所として再び見いだされます。

LARDINIを纏うことは、こうして極めて親密な行為となります。それは、家の温もりと価値を内に宿す、生きたエレガンスなのです。